妻より岳父の訃報を得る。
今までここでは書かなかったが、少し前より入退院を繰り返していて、義母はもちろん、奥さんや義姉や義妹達も献身的に看ていた。状態が悪くなりつつあると聞くにつれ心配をしていたのだけど、遂に瞑目されてしまった。返す返すも、残念である。
建築関係で経験と人脈を積んだ後、自らの会社を興し、とにかく働き尽くめの人生だった。それでも数年前にリタイアしてからは、義母と旅行に出かけたりして、人生をこれからもっと愉しんでいく筈だった。我が家も色んなところへよくご一緒させて頂いた。
実のところ、我が家と妻の実家は極めて近い場所にあるので、常日頃からお世話になる頻度も多い。うちの子供らを連れていくと、ニコニコと出迎えてくれ、宝石を扱うように可愛がって貰えた。自分はあまりお役に立てたことは無いと思っているのだが、可愛がってくれる孫をもうけたというのが、一番の恩返しだったのかも知れない。
妻はずっと父親のことが好きで、岳父も妻を可愛がってきており、妻にとって今回の出来事は精神的にかなりの打撃となる筈だ。義母についてもそうなのだが、自分や子供らで出来る限りのサポートをしていかなければならない。
お仕事の一端を拝見した時も、岳父はとにかく人脈が豊かで、それは我々親戚筋に対する柔和な態度を見ても、いかに人と接することが大事なのか、ということを間接的に教わる思いだった。人との和を大事にする……これは下の世代に伝えるべく、一番重要な家訓としよう。
