夜中、なんとなく目覚める。
右手辺りに「ゾワゾワっ」とした感覚。「げっ、Ｇかっ？！」と右手を振り払う。
半身を起こしてしばし状況を把握しようと暗闇の中に目を凝らすと、今度は首の後ろが「ゾワゾワっ」と来た。こっ、これわっ？！ すかさずその何かを払い落とす。
一瞬「終わった感」を覚えて布団に潜ろうとしたのだけど、思い直して立ち上がり、照明を点ける。
ワシの布団の上に、結構なスピードで移動中の、ムカデ。
うわー。
ぱっと周りを見渡すと子供の本が１冊床にあったので「す、すまん！」と心の中でつぶやき（いや、口に出したかも知れん）、布団の上から廊下方面へムカデを本で掃った。一瞬身をよじり、すぐにどこかへ逃亡を図ろうとするムカデを、その頭上から本を２発叩き落す。
半分生きてる（文字通りの意味で）状態なのだが、そのままトイレットペーパーでくるむようにわし掴みにして、トイレへぽちゃん。そのまま下水へさようなら。
というコトをしてたら、１Ｆから奥さんが上がってきた。奥さんも直前に何かしらで目覚めて１Ｆへ降りたところだったらしい。するとワシが目覚めたのは右手のゾワゾワではなくて奥さんが起きた気配だったのかも。
