sinkope is not kind of paradoxical existence

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今日のロードテスト

ノイズキャンセリングなイヤホン、MDR-NC11Aのフィールドテスト。
今回は「バイク編」(ぉぃ
まずイヤホンを耳につけ、音楽再生開始、ノイズキャンセルON。ヘルメットを被ります。外界の音は何も聞こえません。音楽だけが鳴っています。例の高音の減衰さえ気にならなければ、さほどヒドイ音でもない。まぁリファレンスモニタにするワケでもないですし。
おもむろにスクータ(250cc4スト単気筒、どノーマル)のエンジン始動。‥‥って排気音が聞こえませんが?(笑) いや、確かにエンジンはかかっています。注意深く耳に届く空気の振動を分析すると、「ぶもももも」という輪郭が全く無い低い振動がある‥‥ような気がします。試しに音楽再生を停めてみると、やっと「ぶもももも」の存在が把握しやすくなりました。しかし、相変わらず輪郭の無い低いコモリなので、捉えようもないお化けみたいな感覚。もひとつ試しにノイズキャンセルをOFFにしてみました。多少排気音らしくなりましたが、絶対的に音量が少なめ。
つまりこういうコトだ。耳栓状態なのでハナから外界の音は遮断気味(笑
以前にも書きましたが、かなり密閉性の高いインナーイヤー形状なので、耳にはめた段階で外界音のほとんどはシャットアウトされてしまうのです。このイヤホンは通常のものよりも耳の外側への出っ張りが膨らんでおり、ヘルメットを被るコトによって更に耳に押し付けられるという副次的な作用もあります。加えてアクティブノイズキャセル機能。そりゃ外の音もなくなるわ。
では実走状態ではどうなるのか。

警告:危険ですので運転者はこのヘッドホンを着用しないように

ノイズキャンセルをONにし、音楽を再生。また排気音は消えましたが、確かにお尻の下のシートからはエンジンの振動が伝わってきます。
まずは一般道に出てみましょう。30〜40km/hでは、アイドリング状態と殆ど変わりません。外界の音は極めて小さく、音楽だけが耳に届く感じです。音楽そのものの変な加工感はなく、AMラジオをちょっと高音質にしたような雰囲気で、こうしたドライブBGM的用途なら文句つけるレベルではありません。踏み切りの音とか、カン高い改造マフラーの排気音とかは、なんとか耳に届いてきます。でも印象をひとことで述べると「危険!」、もうただそれだけ。少なくともこれ着用して運転するのは極めてリスクが高いです。
自動車専用道路に乗ってみましょう。60〜80km/hになると、風切り音が混じってきます。スクータそのものが、この速度域では風切り音を最大限に抑止する風防構造になっている為、そんなに音楽をかき消すような影響は与えません。これは普通のイヤホンでも同じで、音量を若干上げ気味にすれば、音楽そのものは楽しめるというレベル。ただ、このイヤホンの場合は、相変わらず排気音とか他車の走行音が「消されて」いるので、「騒音が足される」というのではない「騒音を低減させる」という効果は大きく感じます。
アクセルを全開に近づけていくと、さすがに風切り音が大きくなります。ヘルメットはフルフェイスタイプのものですが、この場合はシールドを開けておいた方が(何故か)風切り音が小さく、閉めると「ふぼぉぉぉぉ!」と唸ります。で、どうやらノイズキャンセル機能はこの風切り音も消そうと努力している様子。音楽の音量が若干下がり気味に感じ、音そのものもミョーに低周波数なブレを感じます。かなり音に加工感が出てくる。さすがにこれは影響大です。ちなみにこの状態でヘルメットの中で爆唱してみると‥‥なんか自分の声を遠くに感じるデスよ。こ、こえぇぇ。
高速を降りて、一般道で信号待ち。音楽を停め、ノイズキャンセルのスイッチをONにしたりOFFにしたりしてみました。ONにすると、バイクの排気音の輪郭が消え、周囲のロードノイズの集合体が一斉に消えます。その代わりに「サーッ」というホワイトノイズが出現。音楽の再生を始めると、全く気にならなくなります。
総括すると、バイクでの運用は(前述しましたが)かなり危険です。逆に言うと、このイヤホンは「外界の音を遮断して音楽だけを耳に届けようとする」という主目的を現状可能な範囲で最大限に努力していると言えます。運転手が着用するのでないのであれば、かなり効果の高い使用ケースといえるでしょう。高速2ケツとか‥‥ドラと会話不能になりますけど(笑