「2025〜30年に有人の月探査を」日本独自の計画案
これ紙面で見て、思わず
と声が出てしまいましたよ。
ちなみにワシは、アポロの中継に心を躍らせ、中学高校と天文関係の部活に勤しみ、社会人になってちょっとだけ NASDA の仕事に関わって有頂天になるほどの、宇宙少年ではある。どんなに遅かれ、人類は宇宙に進出し、旅行気分で軌道外や月面等に行けるようになるだろう、なって欲しい。
ではあるのだけど、現実的に考えて、この記事の内容として「それは実現可能なの?」と思ってしまいまする。
マーキュリー〜ジェミニ〜アポロ計画が大国の威信をかけたウン兆円規模の超巨大プロジェクトであり、同じ規模を日本という枠で「独自に」計上出来るとはとても思えない。日本の宇宙開発には有人搬送の経験が無いに等しく、これから経験と技術を築きあげなくてはならない。仮に他国との共同事業にするとしても、相当のコストと時間がかかるハズだ。
反面、最近日本の宇宙開発技術は素晴らしい成果をあげている。かぐや然り、はやぶさ然り……これらはどれも無人の小型探査機である。強みはどう考えてもその方面であり、他国に対して優位に立とうというのであれば、強みを生かすべきであろう。無人と有人とでは要求される仕様や安全度が桁違いなのであり、例えば「月面探査」という課題を達成しようとするのであれば、無人機を降ろす方向で計画した方が安上がりで確実だ。
もちろん……有人に反対と言いたいワケではない。「ふじ」をベースに実装の俎上に乗せるなど、考え方はいくつもあるだろう。問題は、巨大なコストを計上可能なのか、あるいは頑張って計上させたが為に他の宇宙事業が圧迫されないか、などと言ったところだろう。
※追記:野尻ボードなんかを 見 て も、やはりな論調ですね。松浦さんトコでも喜べない論評。うーむ。