sinkope is not kind of paradoxical existence

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立体視コンテンツ作成実験

昨日の夜届いたのは、ペンタックス製のカメラアクセサリなのでした。
じゃーん。

ステレオアダプターDセット立体写真を撮る、アレだ。(公式←ページ下部)
カメラのレンズフィルターみたくネジこんで、内部に仕組まれた鏡で入射イメージが左右に分割されるようになってンのね。

↓付属品として、L判にプリントした立体写真立体視しやすくするビューワもセットされている。

ちなみに1枚目の写真の左にある黒いリングは付属品ではなく、別途用意してあったフィルター径を37mmから52mmに変換するステップアップリングです。今回ゲットしたステレオアダプターは52mm径なんだけど、つけるカメラ側が37mmなので、そのままだとつかないのね。
ステップアップリングがあると、昔とった杵柄でワシがいくつか持ってる52mm径の特殊フィルターも使えるようになる。例えば……

真ん中の赤いのは、R-1。白黒写真でコントラストを強調したい時に使うのね。あるいはカラーフィルムで充血した視界を再現する場合とか(違
右側のR-64は更に特殊で、赤外線撮影用のフィルター。天文少年だとおなじみですねぃ。念のために言っとくけど、アニメなんかでよくある「建物の中の人物を温度分布で映像化」とかああいうコトは出来ません(笑
左側は偏光フィルター。円偏光タイプのサーキュラーPL。偏光フィルターの使い道で一番解りやすいのは、ガラス面の反射を取り除くコトよね。
例えば下の作例では、画面外左側にあるカーテン越しの窓が、時計の振り子窓に映りこんでおりますな。

これを偏光フィルターかますことで、次のようするコトが出来る。

素ン晴らすぃ。文字盤や左のカレンダーもイイ感じになってますね。あとよく言われるのは(やはり偏光のカタマリである)空の偏光を整理して、青空の青を強調したりする、とかですかね。
閑話休題
さて、ステップアップリングと共に、ステレオアダプターをカメラ実機に取り付けてみました。
ばーん!

(笑)
カメラはSONYHDV……そう、ビデオカメラを使うことで、動画での立体視を試みよう、というワケです。
ステレオアダプターは画面を縦に2分割するので、必然的に縦長のアスペクトになっちゃうのね。しかも左右の両方に収まる対象物は、更に中央寄りに限定されちゃうのよ(視差の関係で両方共に写る範囲が横に狭い)。仮にSDな4:3の画角でコレをやると、極めて縦に細長いエリアでしか立体にならなくなっちゃう。かなり実用度(?)が下がっちゃうワケだ。
しかし世の趨勢はいよいよワイド、16:9のアスペクトが主流になってきた。コンシューマ向けビデオもワイドを主とした機種が続々と出始め、ハイビジョンを謳うHDV機なんかは完全にワイド用の設計になっとる。これならソコソコのエリアを立体視として収めるコトが出来るハズ。
ちゅうワケで、モデル用に娘を連れて、花見客で賑わう某公園へやってまいりました。
早速色々撮ってみて、結構3Dっぽくなるカットを繋げたのが、以下の動画。

「3D VIDEO サンプルその1」 03'54" ……DivX版(42MB)MPEG-2版(360MB)

#ファイルがデカくてすいません(汗)。PC側にダウンロードしてからご覧下さい。
ちなみに元はHDVなのでハイビジョンなのですけど、サスガにそのサイズでサーバに置くワケにもいかず、16:9のままSDにコンバートしてあります。
最初の10秒で静止イメージが出ますので、そこで「立体視」して下さい。平行法でイケるハズ。動き出しても、結構「飛び出て」見えるでしょ?
動画からキャプチャした静止画を2枚ほど紹介しましょう。

これが動画として動くと「こっちに向かって来る」というのがより効果的に体験出来るのですね。キャプテンEOみたく(ぇー

カメラ側はズームをワイド端に振ってあって、フォーカスはマニュアルにして無限遠にしてあります。概ね5m前後の被写体付近が一番立体に見えるような気がするので、ホントはアイリス絞ってパンフォーカス気味に撮るのが良いような気が。コレ撮影してる時にアイリス調整まで気が回らなかったので(というかA1Jはアイリスのマニュアル調整が出来ない)、次回はシャッタースピードとか調整してその辺を最適化してみるかなぁ。
あと1つ判ったのは、左右にパンすると観てる側の立体視が崩れやすいのね。途中でブランコを横から撮っててパンで追いかけるシーンがあるけど、アレはブランコが視界の中に居続けるのでかろうじて立体視が保たれるのであって、なんでもないパンニング(風景をグルっと撮る、とか)だと途端にダメになっちゃう(そういうシーンも撮ったけど、公開用動画ではカットした)。縦に首を振る場合はさほどではないので、やはり立体視するマーカー的オブジェクトが左右へロストするのがマズいんだろうな、と解釈する次第。
このステレオアダプター、存在自体はワシが中学生くらいの頃からあって、でもあんまし店頭で売ってるのを見かけないのよね。「Dセット」というのはデジタルカメラ対応の意味らしいのだけど、要するにレンズにフィルターネジさえあれば大抵のカメラで使えるハズなので、デジカメ全盛の今でこそもっと盛り上がっていい製品のような気がします。現時点で「ビデオ 立体視」とか「ステレオアダプター 動画」でググっても、似たようなコトしてる人ってあんま居なさそうなのよね……。
公園ブラついてて帰り間際に義妹や義父義母らと出会い、義妹にさっそくステレオアダプターの自慢をしたのだけど、あまし理解してもらえなかったです(泣
オフトピだけどちなみに前述のR-64、通常のデジカメやビデオカメラだと、ハナから赤外線領域をカットするフィルタが本体に内蔵されてて、つけても意味ない(真っ暗になる)場合が多いので注意。しかーし、SONYのビデオカメラだと、「ナイトショット」という「赤外線ライト焚いて暗闇でもモノを映せる機能」っつーのがありまして(もちろんA1Jにもついてる)、この機能をONにすると見事に赤外線領域の光で撮影が出来るワケです。これは何か別の使い道(ただし水着を透かすとかそういうの以外で)があるかも知れないので、別途研究してみませう。